「ピルはどんな効果があるの？」「効果はいつからいつまで？」
本記事ではピルの期待できる効果と期間を解説します。
ピルの期待できる主な効果
ピルはさまざまな効果を期待することができます。
主に以下のような効果が挙げられます。
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- 月経日を移動させる効果
- 生理痛や月経困難症の軽減の効果
- 避妊の効果を高める効果
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ピルの効果①
月経日を移動させる効果
ピルに含まれる2つのホルモン、エストロゲン（卵胞ホルモン）とプロゲステロン（黄体ホルモン）を服用することで、脳がホルモン分泌のメカニズムを勘違いします。
それにより、月経の日にちを前後させる効果が期待できます。
生理を早める方法
出典：吉祥寺まいにちクリニック
生理を早めたい場合は、ずらしたい生理の一つ前の生理開始日から5日目までにピルの服用を開始します。
低用量ピルであれば14日以上、中用量ピルの場合は10日間服用します。その後服用を止めると、2,3日後に生理が訪れます。
これにより予定日より生理を早める効果が期待できます。
生理を遅らせる方法
出典：吉祥寺まいにちクリニック
生理を遅らせたい場合は、ずらしたい生理開始予定日の5〜7日前からピルの服用を開始します。服用を止めると2,3日程度で生理が来ます。
ピルを服用している間は生理が来ない可能性が高いため、生理開始を遅らせる効果が見込めます。
最長7日間程度遅らせることが可能とされていますが、個人差があるため、服用中に生理が来てしまったらすぐにピルの服用を止めましょう。
ピルの効果②
生理痛や月経困難症の軽減の効果
出典：エマ婦人科クリニック
月経困難症は以下のような症状が挙げられます。
- 腹痛・腰痛
- 吐き気
- 頭痛
- だるさ・疲労感
ピルに含まれているエストロゲン（卵胞ホルモン）とプロゲステロン（黄体ホルモン）には、排卵の抑制や子宮内膜の増殖を抑える作用があります。
これにより経血の量を減らしたり、生理の来る回数自体を減らしたりすることが期待できます。
また、生理痛を和らげる効果も見込めます。
ピルを服用しホルモンの状態をコントロールすることで、月経困難症のつらい症状を改善する効果が期待できるのです。
ピルの効果③
避妊の効果を高める効果
出典：池袋レディースクリニック
ピルを服用すると、視床下部から下垂体を通じて卵巣内に作用する、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌が抑えられ、卵胞の発育と排卵を抑制します。
また、子宮内幕を薄くして万が一受精しても着床しにくい環境になります。
さらに、子宮頸管の粘液を変化させることで精子が子宮内へ入りにくくなります。
このように、ピルは正しく服用することで99％以上の避妊効果が期待できます。
ピルの効果はいつからいつまで？
ピルはいつからいつまで効果を期待することができるのでしょうか？
以下では、ピルの効果を期待できる期間を解説していきます。
ピルの効果を期待できる期間
低用量ピルは、生理が始まった初日から5日目までに服用を開始した場合は、飲み始めたその日から避妊の効果が期待できます。
生理が始まって5日目を過ぎてしまった場合は、飲み始めてから7日間連続で飲むことで避妊の効果が得られるとされています。
ただし、ピルを服用して最初の7日間は避妊効果はないので他の避妊方法と併用しましょう。
[alert title=”注意”]
初めにピルを服用した日から最低7日間は飲み続ける必要があります。
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ピルの休薬期間について
出典：スマルナ
低用量ピルは毎日継続して飲み続けることで避妊の効果を得られますが、卵巣の機能を正常に促すために休薬期間が必要です。
休薬期間は基本的に1周期の間に7日間です。
休薬期間中も避妊効果が続いており、妊娠の可能性は極めて低いとされています。
休薬期間、偽薬期間後の飲み忘れには十分注意しましょう。
ピルの効果を種類ごとに解説
ピルは主に以下の種類に分けられます。
- 低用量ピル
- 中用量ピル
- ミニピル
- アフターピル
低用量ピルの主な効果
低用量ピルは主に以下のような効果を期待することができます。
- 高い避妊効果
- 生理痛やPMSの改善
- ニキビの改善
低用量ピルは、毎日正しく服用することで排卵など妊娠に関わる機能を抑制するので高い避妊効果が期待できます。
女性ホルモンの変動を抑えることで、避妊効果だけでなく生理周期が安定し、生理痛や生理前の不快症状であるPMSの改善が見込めます。
さらに、黄体ホルモンを減少させることで皮脂の過剰分泌を防ぎ、吹き出物やニキビなどの肌荒れの改善にも効果が期待できます。
中用量ピルの主な効果
中用量ピルは主に以下のような効果を期待することができます。
- 緊急避妊
- 月経移動
- 月経困難症の改善
中用量ピルは、毎日服用していなくても、性行為後72時間以内に正しく服用することで、緊急避妊薬としての効果も見込めます。
また、服用方法によっては生理日を移動させたり、月経困難症やPMSの改善にも効果が期待できます。
ただし、中用量ピルは、低用量ピルに比べてホルモンの配合量が多いため、副作用が強く出ることもあるので、事前に確認しておきましょう。
ミニピルの主な効果
ミニピルは主に以下のような効果を期待することができます。
- 避妊効果
- 子宮内膜症の改善
ミニピルはエストロゲン（卵胞ホルモン）が入っていないため、血栓症のリスクが低く、肥満の方や35歳以上で偏頭痛持ちの方など、体質的な理由で低用量ピルが服用できないという方に向いているピルです。
ミニピルは正しく服用することで、避妊効果が期待できます。
子宮内膜症の改善にも効果が見込める上、他のピルに比べて副作用が少ない傾向があります。
ただし、休薬期間をとらずに毎日決まった時間に服用しなければならないので、飲み忘れには注意が必要です。
アフターピルの主な効果
アフターピルは主に以下のような効果を期待することができます。
- 緊急避妊
「緊急避妊薬」とも呼ばれるアフターピルは、避妊に失敗した性行為の後に飲む、望まない妊娠を防ぐために使用するピルです。
性行為後、72時間以内に服用することで排卵や着床を防ぐ可能性を高める効果が期待できます。
早くに服用するほど避妊の効果は見込めるので、心配な性行為があった際はすぐに婦人科や専門クリニックに相談しましょう。
ピルに関するよくある質問
ピルを飲み忘れた場合は？
一般的にはピルは7日間連続で正しく服用していれば、避妊効果は見込めるとされていますが、ピルを服用してから何周目に飲み忘れたかによって対処法は異なります。
飲み忘れに気づいたら、まずは焦らず状況を把握し、処方してもらった医師に相談しましょう。
ピルを飲むのをやめたら
生理痛はひどくなりますか？
ピルの服用をやめると体は元の状態に戻るため、元々PMSや生理痛に悩まされていた方は同じような症状が表れる可能性があります。
ピルの服用をやめる際は事前に医師に相談することをおすすめします。
ピルは保険適用になりますか？
ピルには保険適用ピルと保険適用外の避妊薬ピルがあります。
月経困難症やPMSの改善など、治療を目的として服用される低用量ピルには保険が適用されます。
一方、アフターピルのような病気ではなく避妊の目的で服用されるピルには保険が適用されません。全額自費払いとなるので注意しましょう。
ピルはほかの薬と併用しても大丈夫ですか？
一般的に、風邪薬や解熱鎮痛剤、胃腸薬や漢方薬などの薬は併用しても問題ないとされています。
ただし、一部の抗生物質やてんかんの薬、健康補助食品など、ピルと一緒に飲むと効果に影響が出ると懸念されるものがあります。
ピルとほかの薬を併用して服用する際は、事前に医師や薬剤師に相談しましょう。
ピルの効果を紹介！
まとめ
ここまでピルの種類ごとの効果や、効果が期待できる期間についてお伝えしてきました。
ピルは、正しく服用することで避妊の効果だけでなく、生理日の移動やPMSの改善など、日常生活のリズムが立てやすくなることが期待できます。
自分の体質と求める効果に合ったピルを選びましょう。